タンブル乾燥とは
タンブル乾燥は、ドラムを回しながら温風を当てて乾かす乾燥のことです。コインランドリーの乾燥機はこの方式で、温風の温度は低温の 50〜60℃ から高温の 70〜80℃ まであります[1]。洗濯表示の記号の読み方、温度の選び方、入れてはいけない物、上手に乾かすコツをまとめました。
タンブル乾燥とは
タンブル(tumble)は「転がす」という意味です。タンブル乾燥は、洗濯物をドラムの中で転がしながら温風を当てて乾かす方法で、家庭用の衣類乾燥機も、コインランドリーの乾燥機も、この方式です。
コインランドリーの乾燥機はガスを熱源にしていて、熱量は家庭用の約 3〜5 倍、温風の温度は約 70℃ と言われます[2]。乾燥中のドラムの中は高温になり、布団を乾かすときは 80℃ 近くになることもあります[1]。この熱と風の強さが、短い時間で乾く理由であり、入れてはいけない物がある理由でもあります。
洗濯表示の記号
- 点 2 つは高温排気温度 80℃ までの乾燥機に入れられます[3]
点 1 つは低温排気温度 60℃ まで。運転前に温度を下げます[3][4] ✕ は乾燥機に入れない洗濯だけにして、ぬれたまま持ち帰ります[3][4]
洗濯表示では、正方形の中に丸がある記号がタンブル乾燥です。点が 2 つなら高温乾燥で、排気温度の上限は 80℃。点が 1 つなら低温乾燥で、上限は 60℃。✕ が付いていれば、洗濯のあとに乾燥機を使えません[3]。この記号は家庭での乾燥機の表示で、クリーニング店の乾燥には使いません[3]。
低温の記号なら、お金を入れる前に温度を低温に設定します。✕ の記号の物は、洗濯だけ済ませて、ぬれたまま持ち帰って干します[4]。ほかの記号の読み方は、洗濯表示の見方のコラムと、洗濯表示のページにまとめました。
温度の選び方
| 温度[1] | 向いている物 |
|---|---|
| 低温 50〜60℃ | 下着、ストッキング、レースのカーテン、フリース、ブラウス、ジャンパー |
| 中温 60〜70℃ | T シャツ、トレーナー、ジーンズ、作業着 |
| 高温 70〜80℃ | 布団、毛布、羽毛布団、敷布団、こたつ布団 |
お店の乾燥機は 3 段階の温度が多く、低温が 50〜60℃、中温が 60〜70℃、高温が 70〜80℃ です。下着やレースのカーテン、フリースは低温、T シャツやジーンズは中温、布団や毛布は高温が向いています[1]。コースで分かれているお店では、標準が約 70℃ で 35 分、低温が約 55℃ で 45 分という例があります[5]。
ナイロン、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン、アクリルなどの化学繊維は熱に弱いので、低温で乾かします。厚手のポリエステルのように中温に耐える物もあるので、迷ったらタグの記号に合わせましょう[1]。布団は高温で中わたの繊維がほぐれて、ふんわり仕上がります[1]。
入れてはいけない物
シルク・ウール・カシミヤ熱で 1〜2cm 縮むこともあります[4] 油の付いた物60〜80℃ の庫内で油が発火するおそれがあります[4] 飾り・刺繍・プリントのある物引っかかったり、はがれたりします[4] 靴靴専用の乾燥機を使います[4]
乾燥機に入れてはいけないのは、まずタンブル乾燥に ✕ の付いた物です。それから、食用油や美容オイルなどの油分が付いた物、ガソリンやシンナーなどの溶剤が付いた物。乾燥機の中は 60〜80℃ になり、油の酸化熱で発火や火災につながるおそれがあります[1][4]。汚物の付いた物やペット用品も入れられません[6]。
素材では、シルク、カシミヤ、ウールが縮みや風合いの低下を起こします。綿、麻、絹、ウールなどの天然素材や、ちりめんのような強くよった糸の生地も、乾燥機に入れられません[1]。ウールやシルクは 1〜2cm 縮むこともあります[4]。
ビジューやプリント、アップリケ、刺繍のある衣類は、飾りが引っかかったり取れたりし、プリントははがれやひび割れが起きます。伸縮性の高い肌着や下着は、高温と強い風で伸びが失われて型崩れします。フリースは毛足がゴワつき、毛玉や静電気の元になります[4]。のり付けした衣類は溶けてフィルターを詰まらせ、ポケットのコインや安全ピンは故障の原因です[4]。靴は靴専用の機械で、乾燥は 20〜40 分ほどです[4]。
時間の目安と、ダニ・カビ
乾燥の時間の目安は、衣類 5〜60 分、毛布 60〜70 分、掛け布団 80〜90 分、こたつ布団 90〜110 分、羽毛布団 100〜110 分、スニーカー 40〜60 分、カーペット 80〜90 分です[1]。衣類でも最低 20 分はかけるのがよく、生乾きや生乾き臭、ダニの残りを防げます[1]。
ダニは 50℃ で 10 分以上、または 60℃ で一瞬で死に、カビは 80℃ 以上で死ぬと言われます[1]。ダニは 60℃ 以上でないと死なないという見方もあります[6]。死んだダニやフンは残るので、乾燥のあとに掃除機で吸い取るとさらに安心です[1]。
上手に乾かすコツ
- ネットから出す入れたままだと中まで温風が届きません[1][6]
- 詰めすぎない容量の 3 分の 1 くらいまでが乾きやすいです[2]
- 大きな物は途中で裏返す乾きムラを防ぎます[1]
- 乾いたバスタオルを 2〜3 枚入れる乾燥が約 10 分短くなることがあります[7]
洗濯ネットに入れたままだと内側まで温風が当たりにくいので、乾燥のときはネットから出します[1][6]。詰めすぎは乾きが悪くなる元で、庫内に空きがあるほど乾きやすくなります[5]。容量の 3 分の 1 くらいまでにするとよいと言われます[2]。
布団のような大きな物は、途中で一度取り出して裏返すと、両面に温風が当たって乾きムラが減ります。取り出すときは金具が熱いので、手袋があると安心です[1]。直前に使われて温まっている乾燥機を選ぶと、乾く時間が短くなります[2][7]。
終わる前に表示が「cd」になるのは冷却中で、5〜10 分ほど続きます。終わってから 1〜2 分待って取り出すと、しわになりにくく、やけどもしにくいです[6]。取り出した直後は、ボタンやファスナーなどの金具が熱いので気をつけてください[1]。
出典
- Electrolux Professional「乾燥機の使い方」
- ウェザーニュース「花粉シーズンに役立つコインランドリーの乾燥機 有効活用する“裏ワザ”5選」
- 消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」(日本産業規格 JIS L 0001 の概要)
- Electrolux Professional「コインランドリーの乾燥機を使う前に!ダメなもの・洗濯マークを解説」
- Baluko Laundry Place「Q&A」
- Electrolux Professional「コインランドリーの乾燥機の「cd」って何?意味や所要時間を解説」
- Electrolux Professional「コインランドリーの所要時間はどのくらい?待ち時間の過ごし方も解説」